Marantz Model7 KCX の作製
Model #7を何台も作りました。人に言うのも恥ずかしいぐらいです。最近は全くモチベーションがわかず、当ホームページを見てご連絡をいただいた方に部品やシャーシなどを実費でお分けしたりしておりました。 ゴールデンウイークが来ました。久々の長い休み(4月29日から5月5日)がとれたので、東京の自宅でゆっくりしようと思ったのですが、急に一台モデル7を休暇中に作り上げようという気持ちになりました。今までのものと特に変わったことはないので、ただただつくり込むだけですが、実質2日間でどこまで作れるか試してみようと思い立ちました。すでに、リアパネルの塗装とレタリングは終了したものがありました。早速機構部品の作成にかかりました。

最近はACアウトレットなどもパーツの供給がなくなり始めており、入手が困難になりつつあります。パワースイッチにはノイズフィルターを入れるほうが、良いのでオリジナルには入っておりませんが、装着することにしています。なんとなく自分のサインなんかをフロントのサブパネルにマジックで書いてみました。ここまでの作業で半日を費やしてしまいました。最近は体力の衰えを痛感しております。

真空管ソケットの白い色のものは三栄無線さんから購入したセトモノのやつでセンターアースのピンがついているものです。黒いのはモールドタイプのものでもともとセンターアースがついていませんでした。ちょうどカソードフォロワーにはセンターアースを使わないのでこのように配置しました。メインボードも以前に裁断し、穴あけをしたものを使いましたのでそんなに時間のロスにはなりませんでした。この次の作業あたりから面倒な、ロータリースイッチ(TrebleとBass、ModeおよびSelector)です。一番間違えそうなのはやはりTone回路のCRの取り付けです。同じ種類のもので全てを賄うことができませんので幾つかの種類のものをちゃんぽんで使っています。精度は全て5%のものにしてあります。ロータリースイッチのハンダ付けはなかなか気が乗らずだらだらとしてほぼ半日費やしてしまいました。

これからEQの部品をナイフスイッチにつけていきます。もっとも重要な素子の1つである0.0016 micro Fのコンデンサーはドンピシャの値のものが見つけられませんでしたので、海神無線さんで勧められた精度の高いコンデンサー(材質については失念してしまいました)0.0015 micro FのものとMicaの100 pFを並列にして使いました。

ここでしばらく休憩に入りました。ファイトがわきません。気を取り直してセレクターの一部配線を済ませました。ここまでの写真を示します。

結局ここで時間切れとなってしまいました。この先はロウカットとハイカットのフィルターの取り付けとセレクターへの信号線、アンプの出力線および信号入力用の同軸線の取り付けで終了となります。多分半日もあればこの先は終了できると思いますが、次回のお楽しみということになってしまいました。シャーシに関してはリアパネルのレタリングが終了して、組み立て途中のものが更に2セットあります。時間とモチベーションを見つけるのが課題となりそうです。とにかく本機の音を早く聞いてみたいものです。
 シルバーウイーク(平成27年9月下旬)に残りの配線を済ませ完成しました。恐る恐る電源を入れてB電圧やヒーター電圧を測定していきます。いつものルーティンですがなんともドキドキします。ほぼ予定通りでしたが、ブリーダー抵抗を微調整し、指定通りの電圧にしました。今回は東芝の通測用(HiS)の12AX7新品を6本使いました。アッティネーターも自作の23ステップのものにしました。配線は相変わらず上達しませんが、自分なりにベストを尽くしたつもりです。

オールドマランツっぽくするためにレバースイッチのノブは茶色にしてみました。早速音出しをしました。いつもですと必ずと言って良いほどフォノイコライザーでブーンというノイズに悩まされるのですが、今回は全く静かなアンプとなりました。今では一番気に入っている作品となりました。色々と経験した中で言えることは、100 pFと22pFのコンデンサーがかなり重要だということです。とくに22pFの正帰還のコンデンサーのハンダ付けと材質によるところが大きい気がします。今までの成功例ではマイカとセラミックスコンデンサーでなるべく足を短くしながら他の線からなるべく遠ざける(矛盾した関係なのであまり正確な記述ではありませんが・・・)ことが重要なようです。フィルムコンデンサーでは必ず発振してしまいます。これはあくまで自分の経験の話ですので、確証はありませんが。

 シルバーウイークが始まる前のことですが、夏休みの中頃にあることを思い立ちました。それは、今まで集めた部品をまとめて、モデル7のキットにしてどなたかに譲ろうと考えたことです。早々に部品をまとめてヤフオクに出しました。思いがけなく多くの方から入札していただき、嬉しい限りでした。残りの部品はどうしようかと思っていた矢先に当HPを見てくださった方から、まだ部品があるのであれば譲ってほしいと申し出をいただきました。また、作りかけのCL35 Face Model7も譲ってほしいとのことでしたので、モチベーションも時間もあまり取れない現状であったことから、これは渡りに船とばかりお譲りしました。それで少しさっぱりとしていたのですが、シルバーウイークに最後のモデル7と思って作ったものが思いの外良い出来栄えでした。何か自分の中でコツをつかんだような錯覚にとらわれてきました。それに味をしめてまた作りたいという気持ちが沸々と湧いてきました。そこで、また新しいものを作り始めてしまいました。本当にトホホといった感じです。

ラインアンプのゲイン調整用の可変抵抗としてクラロスタット製(Made in Mexicoですが)をおごってみました。これをきっかけに、ロータリスイッチやレバースイッチなど複数台分調達してしまいました。この新たな1台では終わらない予感です・・・

プロフィール  作品集  徒然なるままに  好きな音楽



inserted by FC2 system