Marantz Model7 KCIV の作製
Model #7を3台既に作りました。また、38FD-faceのものも作りました。これ以上のモチベーションがわくはずはありません。しかし、集めた部品がかなりあります。また、フロントパネルも自分で作りたい(図面を引いて金物工作の専門家に作ってもらう)と思い立ちました。それは3台目のときに自分でレタリングしたのですが、仕上がりについて今ひとつ納得できない部分があるからです(写真左)。そこでフロントパネルを作ってもらうことにしました(写真右)。どうせ作るのだから、シャンペンゴールドとシルバーを数枚ずつ作ることにしました。

4台目を作るにあたって最大の懸案事項はトランスです。タンゴのGS35Dはもう手に入りません。入手可能なトランスについて調べてみました。その結果春日無線さんのトランスが使えそうです。KmB60というものがあります。0-230V (DC38mA), 0-6.3V(AC1.5A)x2回路です。価格も5000円と求めやすいものです。ヒーターはDC 18.9Vで0.6A必要ですが、KmB60の6.3Vタップを直列でつなぎ更に倍電圧整流すればなんとかまかなえそうです。次はシールドケースです。これは適当なものが入手できました。関東変圧材(047-176-7011)のYD80というものです。デフォルトだと高さが12センチですので8センチ位に注文の時に裁断を依頼しておくと良いです。電線の穴をあけてつや消しの黒で塗装するとそれらしく見えます。なぜかトランスも複数個かってしまいましたし、ケースも幾つかかってしまいました。既に次のアンプ作りの予感がします。

ブロックコンデンサーは以前に買い求めたものです。ブリーダー抵抗はトランスの巻き線電圧が異なることから、カットアンドトライで最終的に決定します。

フロントのサブパネル等などの加工はだんだんと上手に作れるようになりました。メインボードの抵抗ですが今回は金属皮膜ですがオーディオ用として定評のあるDaleのものにしました。

セレクターのロータリースイッチも作っていきます。ロータリースイッチは以前のものと同じです。8接点で10回路必要です。小島製作所から買いました。今回はRIAAの重要なNFBのコンデンサーとして精度の高いMICAを使いました。また、トーン回路用のロータリースイッチもハンダ付けしていきます。

モード切替え用のセレクターは3回路のものを使いました。岩崎電機のものです。残念ですが最近ロータリースイッチの製造を廃止したそうです。

次の写真はRIAAのNFBのCRの部分です。なるべくオリジナルに近づけようとしましたが、セラミックコンデンサーで良いものがありません。テスターで計測して不足している容量分だけフィルムコンデンサーで補正しました。ボリュームは東京コスモスの現行品を使います。バランスは偶然入手できたバイオレット製のN/Mを使います。

この辺りになると制作者の痕跡を残したくなり、シリアル番号をつけたりして遊んでいます。内部の配線もほぼ完了した状態です。リアーパネルの写真も載せてみました。特に以前のものと変わりはありません。最後の写真は結局シャンペンゴールドのフロントパネルを採用した写真です。一応予定通りの性能が出ました。このアンプをどうしたものかと思っておりましたが、最近偉大なギタリストの松田晃演先生と知り合うことができました。完成したアンプは先生のお宅に里子として引き取ってくださることになり大変幸せです。末永くModel7KIVを愛して頂けるとうれしいです。松田先生のHPです。


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