Marantz Model7 KCXI の作製
 2017年が始まりました。暮れから大熱を出して、散々の年末でしたが正月は体調も復活し、作り始めてしまった第11代目のモデル7の製作を元旦から再開しました。正月休みでどこまでできるかのチャレンジです。211シングルアンプも作らなければならないのですが、いまいち踏み切る気になれません。メインボードが完成し、最後の在庫のトランスも完成しました。機構部品を全て取り付けてみました。

リアパネルもなかなか見栄えがします。モデル7はどこから見ても美しいと思います。メインボードにRCをマニュアル通りに取り付けていきます。SPragueのBlack Beauty 160Pというフィルムコンデンサーを従来から好んで使ってきました。これはバンブルビーといったい何が違うのかということがとても気になり色々と調べてみましたが、結局今の所その大きな違いがわかりません。バンブルビーの後期製品はMylarと呼ばれるポリエステルなどの化学製品の薄い膜(フィルム)と油を含浸した紙による2重構造の誘電体を容器の中に収めた構造のようです。Paper/mylar hybrid dielectric (Difilm)となっていました。容器の密閉性に問題があり、バンブルビーではオイルの抜けや湿度による変質があり、今では作られた当時の電気特性が失われているようです。160Pはその点、性能の持続が良いということです。しかし、ほぼ全ての160Pで実測の容量が表示されている容量の1-2割くらい多めの値を示すそうです。
一番面倒なSelectorとTone回路のロータリースイッチに部品をつけて配線していきます。何台も作りましたがこの作業が一番面倒です。いつも間違っているのではないかと疑心暗鬼になりながら作業進めていきます。Tone回路のコンデンサーは全てフィルムコンデンサーです。精度は5%のものを採用しています。多くの場合、ブースター回路はスルーして使用しますからTone回路の材質はこだわってきませんでした。
RCAコネクターからセレクターへの結線をし、メインボードとボリューム、メインボードとセレクターの同軸線の結線をし、メインボードと電源の配線配線およびNFBの配線を済ませます。最後に、フィルター回路と最終段のカソードフォロアーへの信号線・アンプの出力線(これらはビニールチューブの中で束ねられています)の配線を済ませた終わりました。ちょうどそこで、時間切れになってしまいました。次回時間が取れるときに、電圧の確認、音出し、エージングなどをしようと思っています。
ここにきて、少し妄想が膨らみ始めています。それはVitanim QやBlack Catのオイルキャップだと音が変わるのかどうか試してみたいという衝動です。ブラックビューティの160Pとそれほど違いがないのか、全く異なる音なのか、違うとするとそれは好みから行ってどうなのか、などです。そう思いながら、最後の部品でシャーシを組み始めてしまいました。そんな時間があったら仕上がったアンプに火を入れるのが先なのですが・・・。
 ヤフオクでTango (ISO)のFC-30-10Sが出ていました。これは60W級のシングルトランスです。以前使用しましたが大変良い性能のトランスです。インピーダンスは10kΩですが16Ω端子を使うと5kΩとして使えそうです。また、インターステージトランスのNC-16も売りに出ていました。以前300Bのシングルアンプを作りましたが大変気に入っており、もう一台作りたいと思っておりましたので、衝動的に落札してしまいました。トランスドライブ300Bシングルアンプ製作の記事はこちら。時間がほとんどないのでどのくらい先になるかはわかりませんが、トランスはもう売っていないので(再生Tangoで売っていますがとても買える値段ではありません)あるときに確保しておこうと思いました。電源トランスとチョークトランスが必要ですがこれは最近復活したISO Transformersから購入できそうです。そろそろ、この類の道楽から足を洗わなければならないと思いつつ・・・・

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